
「ラップに興味がある」「ラッパーになりたい」と志す多くの人が気になっているのが、「ラッパーって稼げるの?」「ラッパーって、どのくらいの収入を得ているの?」「ラッパーだけで生活できるの?」という疑問ではないでしょうか。
誰もが羨むような高い収入を得ているラッパーは確かにほんの一握り。
でも、彼らがどうやって稼いでいるかを見ていくと、不思議と、ある共通点が浮かび上がってきました。
この記事では、高収入ラッパーたちの共通点を考えることで、ラッパーが高い収入を得るために必要なことをお伝えしていきたいと思います。
ラッパーの金銭事情について知りたい方は必見です!
ラッパーが高収入を得るのは難しい?

「3B」いわゆる「彼氏にしてはいけない三大職業」として話題になっているのが、「バンドマン」「美容師」「バーテンダー」だというのは有名な話。
それほど、音楽の収入だけで生活していくのは難しい、と昔から言われていたのでしょう。
まずは、音楽だけで収入を得て生活していくのが大変な理由について、考えていきたいと思います。
①レベルの高い演奏家が既にたくさんいる
ラップの世界に限らず、音楽の世界には、高い技術を持ち、現在成功を収めているミュージシャンたちが星の数ほどいます。
彼らは、存在し続ける限り (致命的に現在のレベルや評判が落ちない限り) 需要があるため、これから活躍していこうと志すミュージシャンが人気を集め、たくさんのお客さんを呼び、そして成功して高い収入を得るためには、彼ら以上の技術を持ち、人気を獲得しないといけません。
②上手いからといって、「人気が出る」「売れる」とは限らない

昔から音楽の世界では、本人が生きている当時にはなかなか社会から評価されず、極貧の中でこの世を去っていった才能がたくさんいました。
特に、音楽の世界においても様々な技術が発展した現代では、「ヒップホップが得意」「ラップが上手い」という1つの技術だけでは、なかなかクライアントから評価されず、良い仕事や収入を得ることができません。
「ラップだけではなく、他のジャンルの音楽も、DJも、客集めも、なんでもできる」という万能な人物に、仕事を奪われてしまうという現実があります。
③音楽業界は「コネ」と「人脈」がモノを言う世界
実は、音楽業界の就職先というのは、ほとんどありません。
あったとしても、すでにそこに務めている人の紹介などの「コネ」「人脈」経由によるものがほとんどです。
通常の企業の就職のように、毎年求人があって、エントリーすれば選考されて就職できるわけではありません。
音楽は、「自分自身の現在の才能よりも、キャリアと人脈がものを言う世界」です。
どこの誰かわからない、新しくきた人よりも、既にアルバイトで仕事ぶりをわかっていたり、信頼できる人の紹介があるほうが、選ばれやすいという現実があります。
ラッパーの年収ランキング!ラッパーの世界にも大金持ちがいる?

前項では、ラッパーが音楽だけで収入を得るのは難しい、という厳しいお話をしてしまいました。
でも、実際には、みなさんもご存知の通り、世界で活躍し、誰もが羨むような年収を得ているラッパーもたくさんいます。
この章では、世界の有名なラッパーの年収ランキングを出しつつ、ラッパーたちがどのくらいの収入を得ているのか、見ていきたいと思います。
ラッパーの収入ランキング!世界で最も稼ぐヒップホップアーティストベスト10
2018年9月12日、アメリカの著名な経済雑誌『フォーブズ』誌は、「世界で最も稼ぐヒップホップアーティスト」というランキングの最新版を発表しました。
これは、2017年6月から1年間のアーティストの総収入を、調査会社のデータや関係者のインタビューなどを参考に推定したランキングです。
ここでは、その中から、世界で最も活躍している10人のラッパーとその推定年収について見ていきたいと思います。
「世界で最も稼ぐヒップホップアーティスト」ベスト10 (出典:『フォーブズ』誌 2018年)
※年収は1ドル=112円で計算
1位:ジェイ・Z / 7650万ドル (約85億8600万円)
2位:ショーン・コムズ (Diddy) / 6400万ドル (約71億6800万円)
3位:ケンドリック・ラマー/ 5800万ドル (約64億9600万円)
4位:ドレイク/ 4700万ドル (約52億6400万円)
5位:J・コール / 3550万ドル (約39億7600万円)
6位:ドクター・ドレー / 3500万ドル (約39億2000万円)
6位:ナズ / 3500万ドル (約39億2000万円)
8位:ピットブル / 3200万ドル (約35億8400万円)
9位:フューチャー/ 3000万ドル (約33億円)
10位:カニエ・ウェスト/ 2750万ドル (30億8000万円)
いかがでしょうか。
1年間でこれだけの収入を得ているラッパーが存在するなんて、驚かれたのではないでしょうか。
中には、ランクインしたアーティストがいずれも海外のラッパーなので、日本人ラッパーがランクインしていないことをしって、がっかりした読者の方もおられるかもしれません。
でも、高収入を得ているラッパーの中には、なにも海外のアーティストだけではなく、日本人ラッパーもいます。
そこで次に、高収入を得ていると自ら語っている日本人ラッパーを紹介したいと思います。
実は日本にも!?高年収ラッパー

前節では、「世界で最も稼いでいるヒップホップアーティスト」10人を紹介しました。
しかしながら、日本人ラッパーの中で、高年収であることがわかっているアーティストはなかなかいません。
『フォーブズ』誌にランクインしているラッパーもいませんでした。
そんな中で、1人ある程度の高年収があることを告白しているラッパーがいたので紹介したいと思います。
まずは彼のコメントを引用。
逆にエンタメとしては毎月100万以上収入があります。夢はそちらで見て欲しいですね。ラッパーの夢はラジオDJではありませんから。WREPに関しては最近ではツイッターがトレンド入りしやすく、民放テレビやラジオの話題よりも上に行くのもザラなのでそれを武器に少しづつマネタイズ出来てます。
— Zeebra (@zeebrathedaddy) 2018年4月19日
上に紹介したのは、日本のトップ・ヒップホップアーティストの1人であるZeebraさん(@zeebrathedaddy) が、自らの年収について語っているツイートです。
本人が、エンタメの収入として毎月100万円以上の収入があると告白しているということは、彼はラッパーとして年間1200万円以上の収入を得ているということになります。
かなりの長い活動歴を持ち、多数のヒットを生み出しているZeebraさんでさえ、その収入が高年収のサラリーマンと同程度、というのは夢のない厳しい話かもしれませんが、努力次第では、彼のように音楽で高い収入を得られるチャンスもある、ということではないでしょうか。
高年収ラッパーの成功の鍵は音楽以外の収入がポイント?

今まで、「世界で最も稼いでいるヒップホップアーティスト」のランキングや、日本人ラッパーの収入についてのコメントをもとに、大きく活躍しているラッパーが最高で一体どのくらいの収入を得ているのか見てきました。
しかしながら、高収入を得ているラッパーたちの収入の内訳を見ていくと、実は、ある驚くべき共通点が多く出てくることに気付かされます。
それは、「彼らはラップだけで収入を得ているのではなく、投資や、他のビジネスによって高い収入を得ている」という事実です。
そこで次に、「世界で最も稼いでいるヒップホップアーティスト」にランクインしたラッパーが、実際にはどのように収入を得ているのか、代表的なアーティストを例にあげながら見ていきたいと思います。
①ランキング1位 ジェイ・Z (48歳) 年収額…7650万ドル (約85億8600万円)
1990年代半ばに音楽活動を開始し、「The Blueprint」 (2001年) 、「The Black Album」 (2003年) などのアルバムで高い評価を得ているアメリカ人ラッパー、ジェイ・Z (Jay-Z) 。
彼はラッパーの中だけではなく、音楽の世界全体の中でも成功者としての評判が高く、前に紹介したアメリカの経済誌『フォーブズ』誌の「アメリカ史上最も裕福なアーティスト』 (2018年) ランキングでもトップにランクインしたほどの人物。
そんな彼ですが、実はラッパーとしての顔だけを持っているのではありません。
多数の事業を展開し、様々なビジネスに投資する投資家としての側面も持っているのです。
そんな彼が手がけているビジネスは、主なものだけでもこれだけ…
・ニューヨークの若者向けスポーツバー、「40/40 Club」 のオーナー
・ヒップホップやR&Bの専門レーベル、「Def Jam Recordings」、「ロック・ネイション」 を設立
・定額制音楽配信サービスである「Tidal」を設立
もはやラッパーと投資家の「二足のわらじ」といった印象ですね。
そんな彼ですが、今年堂々の1位にランクインしたのも、ラップの収入だけではなくて、高級シャンパンとコニャックのブランドへの投資収入がきっかけだとか。
②ランキング2位 ショーン・コムズ (ディディ) (49歳) 年収額…6400万ドル (約71億6800万円)
ランキング2位に入ったアメリカ人ラッパー、ディディ (Diddy) ことショーン・コムズも、90年代からの長年の経歴と、「No Way out」(1997年) 、「Forever」 (1999年) などの多数のヒット作品で、2015年〜2017年までのランキングで1位に輝いていたほどのセレブリティアーティスト。
彼もまた、ラッパーとしてだけでなく、多数の投資を手がける投資家としての側面をもつ一人です。
そんな彼が手がけているビジネスは、主要なものだけでもこれだけ…。
・レコードレーベル「Bad Boy Records」の経営
・ファッションブランド「ショーン・ジョン」の運営
・アメリカ産ウォッカ「シロック・ウォッカ」とのパートナー契約
・アルカリ性飲料水ブランド「アクアハイドレート」との提携
③ランキング6位 ナズ (45歳) 年収額…3500万ドル (約39億2000万円)
アメリカ人ラッパーのナズ (Nas) は、1994年に伝説的アルバム「Illmatic」でデビュー。
その後「It was written」(1996年)、「I am…」 (1999年) などの大ヒットアルバムを数多く出したベテランラッパー。
でも、彼が「最も稼ぐヒップホップアーティスト」ランキングにランクインしたのは今回が初めて。
彼のランクインにも、やはり彼が始めたビジネスが貢献したようです。
実は彼は、ラッパーとしてだけでなくベンチャー企業への投資でも活躍中。
数年前には自分の投資会社である「QueensBridge Venture Partners」を友人と設立。
配車サービスや仮想通貨取引所など、現在流行している最先端のビジネスに積極的に投資しているんです。
そんな彼が投資していた、ドアベルのスタートアップ企業「Ring」を、18年2月に米国通販大手 Amazon が11億ドル (約1232億円) で買収。
出資者の彼にも、ランキング上位に登場するほどの高収入をもたらしたというわけです。
まとめ

世界で活躍し、誰もが羨むような高い収入を得ているラッパーの多くは、ラップのみならず、様々なビジネスを展開するビジネスマンとしての顔を持っていることがわかったかと思います。
このように、ラップを含めた音楽が、音楽それ自身だけではなく様々なビジネスと関連しあって存在している現在では、アーティストもまた、自分自身の音楽だけではなく、様々なビジネスへの興味関心を持ち、ビジネス感覚を高めておくことが求められていると言えそうです。
