ラップを録音するうえで、マイク選びは“声”そのもののクオリティを決める最重要ポイントです。
音質の悪いマイクでは、どれだけリリックやライムがキレていても、リスナーにはうまく届きません。
YouTube・SoundCloud・TikTokなどで自宅録音→即公開が当たり前になった今、
初心者でも「ある程度ちゃんとしたマイク」を選ぶことが、差をつける第一歩です。
まず知っておきたいラップに使うマイクの種類
まずは、マイクの種類から見ていきましょう。
コンデンサーマイク
音の繊細さ重視。宅録でクリアな声を録りたい人向け。
- 繊細な音まで拾う
- スタジオクオリティに近い
- 電源供給(ファンタム電源)が必要
- ノイズに弱い(静かな部屋推奨)
代表モデル:RODE NT1-A、Audio-Technica AT2020、Blue Yeti X
ダイナミックマイク
ライブやラップバトル、雑音が多い環境で使える耐久系マイク。
- 丈夫でノイズに強い
- ライブパフォーマンス向き
- 音の繊細さは劣る
- 録音でもラフな質感を出せる
代表モデル:SHURE SM58、Audio-Technica AE6100、Sennheiser e835
USBマイク
インターフェイス不要。パソコンに挿すだけで使える初心者の味方。
- 接続が簡単
- 安価でもそこそこの音質
- モバイル環境でも◎
代表モデル:Blue Yeti Nano、FIFINE K669B、HyperX SoloCast
マイクを選ぶ前に考えるべき3つのポイント
「いろいろな種類があるけれど、どれが良いのだろう」と悩んだ方もいるのではないでしょうか。
マイクを選ぶ際は、以下の3つのポイントを中心に比較してみてください。
- 自分が使いたい場面は?
ライブ/宅録/配信/バトル練習 etc. - どこで録音する?
部屋の防音性、マイクスタンドの有無、PC or スマホ録音 - 予算はどのくらい?
1万円以下でもOK? それとも2〜3万円でしっかり?
これらのポイントを押さえたうえで、ラップ録音におすすめのマイクを具体的に見ていきましょう。
【価格帯別】ラップ録音におすすめのマイク10選
ラップ録音におすすめのマイクを価格帯別にご紹介します!
〜5,000円|とりあえず始めたい初心者向け
モデル | 特徴 | 接続 | 参考価格 |
---|---|---|---|
FIFINE K669B | 安価で高性能。入門USBマイクの定番 | USB | 約4,000円 |
Maono AU-A04 | スタンド付きでコスパ抜群。宅録初心者に◎ | USB | 約4,500円 |
TRUST GXT 232 | PS4やスマホにも対応。ゲーマーにも人気 | USB | 約3,500円 |
5,000円〜15,000円|“ちゃんとした音”がほしい人向け
モデル | 特徴 | 接続 | 参考価格 |
---|---|---|---|
Blue Yeti | 配信者・ラッパーに大人気の万能USBマイク | USB | 約13,000円 |
Audio-Technica AT2020 | 宅録の定番コンデンサー。声のクリアさ抜群 | XLR | 約12,000円 |
SHURE SM58 | ラップバトルやライブに強い定番ダイナミック | XLR | 約13,000円 |
15,000円〜30,000円|本気で録音環境を整えたい人へ
モデル | 特徴 | 接続 | 参考価格 |
---|---|---|---|
RODE NT1-A | プロレベルの繊細な音質。宅録スタジオの定番 | XLR | 約25,000円 |
Audio-Technica AT4040 | 中音域の抜けが良く、ラップの録音向け | XLR | 約30,000円 |
Sennheiser e935 | ライブでも録音でも使える高性能マイク | XLR | 約28,000円 |
もしも悩むようでしたら、ラッパー定番のSHURE SM58が無難です。
機材はマイクだけじゃない!必要な周辺機器
自宅録音でラップを作るには、マイク以外にもあれば良いものがあります。
たとえば、以下のようなものです。
機材 | 役割 | 初心者向けおすすめ |
---|---|---|
オーディオインターフェイス | コンデンサーマイク用の電源供給・音質向上 | Focusrite Scarlett 2i2、Steinberg UR12 |
ポップガード | 録音時の破裂音(ポップノイズ)を軽減 | マランツ製、NEEWER製など |
マイクスタンド | 安定した録音姿勢を確保 | 卓上 or ブーム型を用途に応じて |
プロ・有名ラッパーが使うマイクは?
プロのラッパーが使っているマイクはどのようなものなのでしょうか。
インターネット上にある情報をまとめてみました!
ラッパー名 | 使用マイク・環境 |
---|---|
ZORN | SHURE SM7B(宅録時) |
R-指定(Creepy Nuts) | ラジオなどでBlue Yeti系USBマイクを使用 |
KREVA | ライブでSHURE系ダイナミックマイク |
KANDYTOWNメンバー | Audio-TechnicaやRODEのコンデンサーを愛用 |
よくある質問(FAQ)
最後にラップ録音やマイクについて、よくある質問を見ておきましょう。
Q1. スマホだけでラップを録音できますか?
A. できますが、音質はやはり専用マイクに劣ります。
「Shure MV88(iPhone用)」など、スマホ対応マイクも存在します。
Q2. USBとXLRどっちがいい?
A. 初心者ならUSBでも良いでしょう。
音質を追求するならXLR+オーディオインターフェイスがおすすめです。
Q3. 録音ソフト(DAW)は何がいい?
A. 無料なら「Audacity」、Appleユーザーは「GarageBand」が人気です。
本格派は「Ableton Live」や「FL Studio」「Logic」など。
まとめ|“マイク選び”がラップの第一歩
ラップのスキルは、マイクという武器で初めてリスナーに届きます。
「まずはUSBマイクで録ってみる」
「ちゃんとしたXLRマイクで音質を上げる」
「ライブで使うためにダイナミックを選ぶ」
あなたの求めるものによって、正解のマイクは変わってきます。
自分のスタイルに合ったマイクを選び、声で勝負できるラッパーを目指しましょう。