ラップは音楽の中でも特に個性と自己表現が際立つジャンルです。
その魅力は、リズムと韻を使って感情やメッセージを伝えることにあります。
しかし、単に言葉を早口で言うだけではラップにはなりません。「自分なりにやってみているけれど、上手くいかないな」と思っている方もいらっしゃると思います。
ここでは、ラップを歌う上での技術や心得を紹介します。
ラップの基本
ラップを歌い始める前に、まずは基本から理解しましょう。
ラップは「リズム」「フロウ」「リリック」の3つの要素で成立しています。
これらはラップを形作る基礎であり、それぞれが互いに深く関連しあっています。
それぞれについて、順番に見ていきましょう。
リズム感を磨く
ラップでは、ビートに合わせてリズムを取る能力が非常に重要です。ビートボックスやドラムマシン、あるいは手拍子などでリズム感を鍛えることから始めましょう。ビートに合わせて手を叩いたり頭を振るだけでも、リズム感は養われていきます。
また、さまざまなジャンルの音楽に合わせてリズムを取る練習をすることで、リズム感を柔軟に保つことができます。HIPHOPに限らず、いろいろな音楽を聴いて、リズムを取ってみましょう。
リズム感はラップの基盤となる要素であり、磨きをかけることで、より洗練されたフロウを生み出すことができます。
リズム感を磨くポイント
リズム感を磨くポイントを2つお伝えします。
1つ目は、基本のリズムパターンをマスターすることです。ラップにおける基本的なビート、例えば4/4拍子や3/4拍子を理解し、それらに合わせてリズムを取れるようになりましょう。
「3/4拍子って?」と思うかもしれませんが、いろいろな曲に乗る感覚を身につければ理論は後からで大丈夫です! 最初はフリートラックやメトロノームを使用して一定のリズムを刻み、練習してみてください。次第に速度を変えたり複雑なリズムに挑戦したりすると、さらにレベルアップできるでしょう。
2つ目は、日常的に身体を使ってリズムを感じることです。歩きながらリズムを刻んだり、ダンスを取り入れながらラップするなど、身体全体でビートを感じてみましょう。
フロウを探る
フロウとは、ラップを行う際のリズムのパターンや言葉の流れを指します。
フロウはラッパーごとに異なるもので、個性をアピールできるポイントです。
メッセージを伝える上でスムーズでありながら、リスナーの耳を引きつけるフロウを見つけることが大切です。
いろいろと異なるスタイルを試しながら、自分自身に合ったフロウを探しましょう。
リリックの作成
ラップの歌詞は、ただの韻を踏む言葉以上の意味を持ちます。つまり、メッセージ性が大切ということです。
自分の感じていること、考えていること、伝えたいことをリリックにしてみましょう。言葉選びや韻の使い方にも工夫が必要です。メッセージを伝えつつ、聞き手の心に響くリリックを目指します。
リリックの作成は、自分の内面を表現し、聴き手に共感を呼び起こすための要素です。リリックを書く際には以下のポイントを意識しましょう。
1つ目は、日々の暮らしのなかからインスピレーションを見つけることです。
日常生活で感じたこと、ニュースや本、映画などから得たインスピレーションをリリックに落とし込みます。リリックはストーリーテーリングでもあるため、個人的な経験や社会的な出来事を素材にするとリスナーにも響きやすいです。
2つ目は、韻とテーマを両立することです。
韻を踏むことはラップの醍醐味のひとつです。韻を踏むための単語リストを作成し、それらを使ってフレーズを作り上げる練習をしましょう。
そして、1つのリリックに1つの明確なテーマを持たせることで、メッセージが強く、伝わりやすい楽曲を作成することができます。聴き手に与える感情や反応を意識しながら、テーマに沿った言葉を選びます。
最後に、フィードバックを得ることも大切です。
他人からのフィードバックは、リリックの質を高めるために非常に有効です。友人や他のアーティストからの意見を聞き、それを反映させていきましょう。
以上のようなポイントを心に留めつつ、リズム感を磨き、リリック作りに励むことで、ラップのスキルは確実に上達します。常に練習を重ね、自分だけのスタイルを確立していくことが重要です。
実践的な練習
ラップを歌う上で、実践は非常に大切です。
いくら頭で考えていても、実際にやってみなければなかなか上手くはいきません。
フリートラックに合わせて練習したり、アカペラで自分の声や呼吸を意識しながらラップを試したりしましょう。
また、ライブやオープンマイク、サイファーなどでの実践経験を積むことで、パフォーマンススキルを高めることができます。
まとめ
ラップ 歌い方のスキルを高めるには、幅広い要素を磨くことが不可欠です。
練習と実践を重ね、自分だけのラップスタイルを確立しましょう。初心者でも、日々練習すれば大丈夫です!
日々の努力が、やがては独自のラップスタイルを生み出し、リスナーをトリコにすることに繋がります。